積み重ねて描く輪郭。

何のために続けるか。
と常に問い続けることはクリエイティブなことはもとより、企業も工場も店舗も活動をする根底になければならない気がします。
イメージや印象というものは積み重なるものです。良いデザインを続けていけば、人はその積み重ねを輪郭として捉えます。その上にさらにイメージが描かれてまた少し輪郭を変えていきます。
あまり変わらない状態で輪郭を描き続ければ、しっかりとした輪郭となり容易にイメージできます。あれこれ企画や戦略がぶれたり、方針が変わり続けたりするとその輪郭はぼやけて認識されにくくなります。
日々のアップデートの中で、できるだけぶれないように自分達を保持し、濃い輪郭を描くことが情報過多な今はすごく大切になります。逆に言えばぶれは大きな損失になります。
忍耐強くひとつひとつ積み重ねることは本来日本人に得意なスキルセットだと思います。手段は日々変われど「そもそも何のためにこれをはじめたのか」はずれたり忘れたりしてはいけません。
切って貼ってのパッチワーク戦略は中身がないので続かない。それよりむしろ日本酒を醸造する時の米のように削って削って良い部分に到達するまでそれを続けるということこそ、多種多様な価値観が渦巻く今、流されない強さを手に入れるために、本当に必要なことじゃないかと最近思います。
自分もなぜ独立したかを噛み締めながら、これからの日々を頑張ろうと思います。