SATELLITEへふたたび⑦

4/13日 搬入最終日
朝起きて顔を洗っていると鼻やらやけに黒いなーと思って、昨日搬入大変だったんだなー、今日終わらせないとな。とか思ってました。ほんとうはいらずらなのに。そして事実を明かされながらの朝食を頂く。昨日ほぼ終わっているので今日は仕上げをするだけ。気が緩む。
今日は電車にてFieraに向かいます。サテリテは設営スタッフパスという物があり、それが支給されるわけですが逆に言えばそれがなければ搬入の開場に入れないわけでして、まさかそれを自分だけ忘れるとか想像もしていませんでした。地下鉄にゆられること45分。開場に着き、さて入ろうと思った時にパスを忘れた事に気づきました。あえなく撃沈。一人戻る事に。そうして土地勘をつけていくんですね。赤線→緑線→紫線を覚えて一旦帰宅。事前にパスが家にあるかを電話でリビングチームに聞いていたので少しゆっくりしてからまた出発。
ミラノはすごく天気がいい。空が青い。搬入は他のメンバーに任せてそのままミラノ観光したい気分でしたが本人なのでFieraに向かう事に。夜は出かけるので早めに準備終わらせないとと思ってそそくさとブースに。しかしここまで本当に特に問題もなく物事が進んでいる。行ったらほぼ仕上がってた状態で、あれ、観光できたかもと思えるほどの完成度に。昼過ぎには完成を迎える。
今夜はLEXUSのパーティがあるため、一旦荷物を置きにアパートに戻り全員でまた出る事に。海外出展あるあるですが、移動は相当量になるし、会期中もほぼ立ちっぱなしになるため歩きやすい靴が当然の事ながらおすすめです。行く直前にスクワットなどで筋肉をつけておく必要もある。日本と違い階段は多いし駅まで遠いとか、街が過密に作られていないため歩く量は増える為です。
一旦アパートに段ボールなどの資材を置く。搬出後もこれは必要になるので大切に保管。またブースは限られているので不必要なカタログなどは日数分に分けたりして部屋に置いておくといいと思います。あとブースを作る時に思わぬ制約があります。それは消火器です。一般規約によると消火器を各ブース一台ずつブース内に入れて置く事。とあります。消防法のような物でそれが義務付けられているようですのでバックヤードなどをしっかり作ってそこに置くなどして見栄えに配慮した方が良いと思います。
さて、LEXUSへ向かう。場所はTORTONAエリア。いわゆるMILANO SALONE[SALONE DEL MOBILE]はFiera開場で行われている物で、それ以外にミラノ市内でゲリラ的に行われているのは一般的にFUORI SALONE(サローネの外側の意)と呼ばれています。MILANO SALONE同様に注目されており、その大きなエリアとしてZONA TORTONA(トルトーナエリア)、VENTULA LABRATE(ランブラーテエリア)、BRERA(ブレラエリア)などがあります。それ以外にもショールームや大学、ギャラリーなどで展示されています。
LEXUSはトルトーナエリアにあるのでP.GENOVA駅で下車。トルトーナと言えば三年前サテリテに出展した時にスペイン人のRaulがサテリテアワードの1stを受賞した祝勝会で行った場所。記憶を頼りに向かいます。トルトーナエリアはアジア系企業が大きなブースを構える場所のようになっています。2008年頃来たときはそうでもなかったですがアジア企業の躍進を感じます。ただ以前のような若い人が展示する為に開拓したような空気感が薄れてしまっているようにも感じますのですこしもったいないなと思ったりします。
LEXUSは友人でインターンにも来てくれた森田裕之君がLEXUS DESIGN AWARDで賞を獲り、そのパーティに呼んでくれたので行く事にしていました。サローネ会期中はほぼ毎晩色んな展示スペースやお店でパーティをしており、ガイドブックにも記載されています。そこで人脈を広げていくのもサローネの醍醐味かも。特に有名なのはBar BassoというバーがLimaあたりにあるのですがそこは毎晩大勢のデザイナーや関係者であふれかえり、スターも顔を出すようなお店。大阪にもこういう場があればいいなと思ったりするくらい熱量の高い場所です。
さて話をLEXUSに戻しますが、展示はインスタレーションから始まります。車のハードモデルと交通ミラーを多く使った展示で空間体験をさせてから受賞作品エリア、パーティ会場へとつながります。そして森田君と再会。会場内は身動きとるのがとても難しいくらい人が多くいて熱量を感じます。明日からが会期なのでその前日にパーティをやっているLEXUSは賢いかも知れない。
パーティは人がどんどん話しかけてきます。こういう空気感は日本や大阪ではあまり感じたことありませんが、同じデザインを志すもの同士、しっかりとビジネスの話の前にデザインの話をする事が大切だと思うし、これが日本や大阪と海外の一番大きな差だなとここ数年いつも思っています。パーティは招待があれば入れる為、ほんとうに色んな人が集まっていて作品を展示している人がプレゼンしてくれたり、人からまた人を紹介してもらったりと人脈がどんどん広がります。これもイベントの特性ですよね。
さてパーティはそろそろ終わりですが、あまりみんな食べておらず、また搬入の時から高級パニーニばかり食べていたのであるレストランに行く事に。今回は搬入や身の回りの人に色々してもらって明日から無事に開催できそうなのでごちそうすることにしました。皆さんありがとうございました。
夜中まで遊んで帰宅。みんなすぐに寝る。明日はいよいよ初日。
またサテリテがはじまる。