新たな船出。

私はこれまで自分の事務所のウェブサイトを自分で管理してきましたが、今回改めて高校時代からの友人であるウェブデザイナーの森崎真琴さん[MACTONE’S]にお願いする事にしました。
餅は餅屋と言いますが、おそらく私よりも多くのウェブを見て多くの見せ方を習得しているから(当たり前ですが)任せた方がいいウェブサイトになると思いました。私の仕事の多くはウェブサイトをご覧になった方からのコンタクトによるものです。自分から営業をするスタンスは、デザインという「相手に対する献身的な創造」と位置付けている内容から逸脱していると思い、ある時期を境に自分の発信に重きを置いたスタンスに変えました。
「相手から求められてこそ良いスタートが切れる。」これが自分の中の大きな信条になっている事も重要です。またこんな拙いブログを見て下さる方が案外に多く、初めてお会いする方なども「ブログも拝見しています」と言われる事もちらほら、ブログ(日常の気づき)とポートフォリオ(その気づきから生まれた物)の距離をより縮めるべく、ブログもウェブサイトにインクルードする事になりました。過去のブログはとりあえず残していますが、少しづつこちらに「再録」という形式で移行後に消去しようと考えています。無駄な物を後に残さない。これも一つの美徳だと考えています。
ウェブサイトの新しいデザインを進めるにあたり、森崎さんにお願いした事がいくつかあります。「ミニマル(簡素・完結)であること」「言葉を伝えられること」「関与の具合が理解できること」です。その問いに対するデザインは見事だと思いました。私は昨年事務所が六年目を迎え、自分たちの先の道を作る為に「DISCOVER THE UNKNOWNS」という宣誓(ステートメント)を行いました。多くの物事は、革新的であるが、現実的でない物と、現実的であるが普通の物に分類される中、革新的でありながら実現可能なアイデアに導く為のUNKNOWNS(何か未知なる物)をクライアントと共に探っていく事を誓いました。その多くはディスカッションやふせんに書いた「ことば」からスタートする物が多く存在する事に気づきました。
言葉は想い。そしてそれをクライアントを含めたチームで共有する為に言語化し、誰かに変わって視覚化するのが私の仕事の責任だと考えます。トップページのピックアップには、それらの最も想いの強いビジュアルと、UNKNOWNSと定義した「プロジェクトの鍵となった言葉」を見る事ができるようにデザインする。そして上がってきた森崎さんのデザインを見て、一目でこれにする!と決めたわけです。
事務所はあと半年もしないうちに7年目に突入します。仲間も近々増えそうです。そうしている間に10年と言う年月が見えてきます。日々一つ一つの行いを大切にしながら、時に大胆に進めて行こうと思います。